自営業
一般的な自営業の定義は、自立して生計を営んでいることとされています。開業届けは、必ずしも提出の必要はありませんが、法人登録をしていれば、従業員を一人も雇っていなくても、オーナーですから個人事業主になり確定申告の際に税金の控除を受けることもできます。これから自営業を始めようと考えている方に、開業までの手続きをまとめてみました。
法人登録には、個人事業の開業届出書(開業届)の提出など、次の手続きが必要です。
- 必要な書類:個人事業の開業、廃業等届出書(開業届)
- 手続き期限:事業を開始した日から1ヶ月以内
- 提出の場所:納税地を所轄する税務署(開業届さえ提出すれば個人事業主になります。)
書類は国税庁のホームページからダウンロードできます。税務署にも書類があるので、必要事項を記入して、そのまま提出することもできます。
記入する内容も名前や住所など基本的な個人情報で、事業に関することは事業内容と「屋号」くらいの簡単なものです。屋号がまだなかったら屋号は付けても付けなくてもどちらでもだいじょうぶです。
現在会社員の方
現在、会社員として勤務されている方は。退職手続きをします。
国民健康保険に加入する際に必要になる書類(健康保険資格喪失証明書、退職証明書、離職証など)は必ずもらいましょう。
国民健康保険に加入する
退職すると健康保険組合の資格がなくなってしまいます。国民健康保険へ加入することが義務となりますので、退職する際に会社から交付される資格喪失証明書と印鑑を持って役所に届けを行います。
銀行口座を開設する
屋号があればその名義で、まだないようでしたら個人名でよいので専用に口座を開設します。
最後に、もしあなたに奥さんや子供がいるのであれば、相談しましょう。反対されるかもしれません、応援してくれるかもしれません。でも必ず相談してください。
自営業の最大の魅力は自由さ!
自営業を始めようかと迷っているということは、今、働いている会社や仕事、あるいは日常の生活の中に、悩むだけの何かを持っているということではないでしょうか。
そういった、しがらみを断ち切り、自営業になれば、上司がいるわけではありませんから、仕事のやり方も時間の使い方も自由です。
全て自己責任。覚悟と強い精神力が必要です
あの松下幸之助でさえ「起業すると心配が絶えない」といったそうです。そして「それがトップの仕事と思って楽しめ」という言葉をイー・アクセス(現在のワイモバイル)創業者の千本氏に贈ったそうです。
自営業は、どんなに明確な目標があっても、これだけは絶対に誰にも負けないという独自のスキルがあったとしても、プレッシャーに負けない強いメンタルがなければ務まりません。
会社員としてミスを起こしても、会社が倒産して路頭に迷うことはありませんが、自営業では生活を脅かすトラブルは、すべて自分自身で処理しなければなりません。そして思い通りにならない出来事は日常茶飯事で、こんなはずではなかったと思うことの連続です。
そんな状況でも楽しんでいられるくらいのメンタルタフネスがなければ自営業はできません。
自由を求めるなら自営業以外の選択肢も?
自営業を始めようとする前に「やりたいことを今できない理由は何か?」を考えてみてはいかがでしょうか。
今のままでは絶対にできないことなら会社を辞めて自営業をはじめてもいいし、会社にいてもできるなら転職してもいんじゃないか。
そんなふうに考えると、自由なサラリーマンもいるし、不自由な自営業者もいるという状況が見えてきます。問題は自営業だから自由、会社員だから不自由ではなく、会社や働き方を変えることで解決するかもしれません。
自営業は本当に自由な仕事と言えるのか?
自由という観点で見た自営業のメリット
自由と言う観点から見ると、自営業はかなり自由度が高い仕事と言えます。まず、何を仕事にするか、自分のやりたいことを選べるのが大きなメリットです。また、自営業になれば自分で勤務時間を決められます。安定して稼ぐためにはある程度仕事に割く時間は必要ですが、おおむね自分の裁量で決められるので、時間の自由度はかなり高いです。全ての決定権は自分にあるので、残業ナシ、早出OKなど、希望を反映しやすく、プライベートとの両立が可能に。このように、さまざまな面で自由度が高いのが、自営業という仕事のメリットです。
自由という観点で見た自営業のデメリット
自由度の高さがメリットの自営業ですが、反面、負うリスクもそれなりに高くなります。企業勤めとは違い自分で仕事を取りに行く必要がありますが、その仕事が永久的に続く保証はありません。ある日突然仕事がなくなる可能性もあるのです。業務上の責任は全て自分で負わなければなりません。また、自営業は社会的信用度がどうしても低く見られがちです。このため借り入れなどが難しく、不自由さを感じる場面が多々あります。ある程度自由があり、リスクが少なく不自由さを感じない仕事はほかにも色々あるので、自営業を選択する前にもう一度考えてみましょう。
自営業で稼ぐためのコツとは
自営業は会社務めとは違い、自分の裁量によって稼げるかどうかが決まってきます。やり方次第では会社勤めより高い収入を得られますが、間違えた方法ではいくら働いても稼ぐことはできません。ここでは、自営業で稼ぐコツについてご紹介します。
自営業のリスクを知っておく
自営業を始めること自体は誰でもできます。税務署に開業届を出せばすぐに自営業としてスタート可能です。しかし、そこから稼げるかどうかはその人の裁量によります。自営業で稼ぐには、まず発生する可能性があるリスクを事前に知っておきましょう。リスクを知っておけば事前に対処できたり、対応策を用意できたりするので、リスク回避やダメージの軽減ができます。また、自営業のリスクはデメリットと同意です。継続して自営業を行い稼いでいくためには、デメリットを知っておく必要があります。特に、福利厚生やボーナスがない、確定申告が必要など、経営に関わることは事前に必ずチェックしておくのが賢明です。
自分の能力や力量に合わせた仕事選びをする
自営業で稼ぐには、自分の能力や力量を正確に把握し、それに見合った仕事選びをする必要があります。会社勤めとは違い、能力や力量がそのまま給与として反映されるからです。こんな仕事を始めたい、と考えて自営業を始める方も多いと思いますが、まず始める前に本当にその仕事が自分に向いているかどうかを確認しましょう。仕事をするうえで「好き」という気持ちだけで続けていくのは難しいもの。しかし、自分の能力や力量がその仕事に向いていれば、会社勤めと比べて給与は確実にアップするでしょう。また、仕事にやりがいを感じることができ、楽しみながら充実した働き方ができます。どんな仕事が自分に向いているかは、適職診断などを使い参考にしてみましょう。
どのくらい稼ぎたいかの数字を明確化する
自営業はどのくらい働くか、どんな商売をするのかを自由に決められます。稼ぐ金額も自由に設定可能です。やり方によっては会社勤めより遥かに多い金額を稼ぐことができます。また、自分のモチベーションに合わせた働き方もできるので、稼げるときに一気に稼ぐ、という方法も可能です。しかし、どのくらい稼ぎたいのかはっきりしておかないと、なんとなく働いてしまい収入アップは難しくなってしまいます。ですからどのくらい稼ぎたいのかを数字で明確にしておきましょう。今の自分の持っている能力やスキル、状況などを客観的に見て、現実的な数字を目標として設定します。高すぎる目標は達成が難しく、仕事のモチベーション低下に繋がる可能性があるので注意しましょう。